6月5日(月)〜8日(木)、全国指導者研究会を開催しました。 

・まつもと市民芸術館(松本市)など

 
6月5日〜8日の日程で、まつもと市民芸術館にて全国指導者研究会が行なわれました。その中のフルート科プログラムについて報告します。
 

 各科プログラムは、2日目からスタートしました。6日の午前は宮前丈明先生による「トナリゼーションと呼吸法」でした。呼吸法の伝授のため、会場も絨毯の部屋へ移動しての講義となりました。具体的に「吸う筋肉」と「吐く筋肉」を使うことから始まりました。何気なく呼吸するのではなく、頭で理解しているとより効率的だということが分かりました。そして、腹筋背筋を鍛えるための方法を寝転んで実際にやってみました。足の上下運動だけでへとへとでしたが、さらに足でABCと書いていく…。今後、各教室のグループレッスンで、採用されることでしょう。トナリゼーションではその呼吸法をいかすこと、そこに重点をおきました。

 
 午後は「フルート科指導者への育成について」です。フルート科では全科のシステムと言葉の統一を図りながら、独自のカリキュラム作りを考察中で、2018年春にはスタートできるだろうとの報告がありました。
 
 3日目、午前は「幼児用フルート指導法の実際と将来」の講義でした。現在のU字管フルートからストレートへ移行する際にもうワンクッションおいてはどうか、ということで画期的な提案が宮前先生からありました。実際にサンプル品を試奏することもでき、プロジェクターを使い、現在の宮前先生のアメリカの生徒さんの演奏姿も見ることができました。今後の課題として指導法も含め、指導者間での共有が大切であることが、確認されました。

 
 3日目の午後は「マスタークラス、フォーレ:ファンタジー2重奏曲」でした。このプログラムを決める際、「お別れコンサートで演奏できるアンサンブル曲を選曲してくださいませんか?」と宮前先生にお尋ねしました。そのご返信が、「手元に楽譜ががないのですが、ルイ・モイーズ先生のお宅で一瞬見せていただいた曲で、非常に美しい編曲のものがあります」とのこと。早速楽譜を手配し、この曲に決定しました。ですが、スズキ・メソードのカリキュラムに入っている「ファンタジー」よりも数段難曲でした。メロディーは「髙橋利夫先生に習ったように吹いてください」との指示ですが、アンサンブルとなるとまた別物です。しかし、時を忘れ音を聴き合い、演奏する楽しさを学んだ講義となりました。

 
 また、夜には、フルーティストで脳科学者でもある宮前先生による「音楽教育と脳科学」の2回目のレクチャーもあり、2016年にスタートした東京大学との共同研究「脳科学が明らかにする言語と音楽の普遍性」についても紹介がありました。

 
 最終日、各科が指導者研究会期間中に学んだことを、演奏で成果発表する「お別れコンサート」がありました。フルート科は、フォーレの「ファンタジー」を演奏し、前半の独特な叙情性と後半の生きる喜びにあふれた表現を追求しました。アンサンブルの醍醐味とともに、課題も発見することができ、有意義なコンサートになりました。

 
 期間中に得られたさまざまな成果を、各地の教室に持ち帰り、生徒の皆さんへの指導で還元されることになります。なお、全国指導者研究会全体の様子は、マンスリースズキ6月号でご覧いただけます。


5月22日(月)東海地区指導者会で髙橋利夫先生の勉強会を開催しました。 

・5月22日(月)10:00~15:00  imyホール(名古屋市東区)
 髙橋利夫先生の勉強会 『カザルスの演奏法』~秩序あるファンタジー~
1.フレージングとアーティキュレーション
2.音楽的拍子と自然なリズム

 ヴァイオリン・チェロ・ピアノ・フルートの4科の指導者が集まりました。午前は「歯医者へ行った時に、ベートーヴェンの『運命』がかかっていたらどうかね?」という質問から始まりました。実際にテープで曲を聴きながら。次は「イエスタディ」です。「さっきより歯の痛みを忘れてリラックスできるよね。自作自演は強いです」とのことでした。クライスラーも同じです。カザルスの演奏する、素晴らしいドヴォルザークのチェロ協奏曲も、楽譜を見ながら分析していきました。
 午後からはフレージングについてを『鳥の歌』で、弱起については、バッハの『ガヴォット』、『ブーレ』を各楽器で一緒に演奏(ピアノ科の先生は歌)しながらのレッスンでした。髙橋先生は立ち上がり、大きく指揮をされながら、あっという間の4時間でした。フルート科では佐藤、醍醐、矢島が参加しました。

 
 (以下、醍醐先生の感想です)
「スズキ・メソードの原点と実際の演奏」のお話もありました。スズキ・メソードは、何を目的にして音楽を使っているのか。音楽とは何か?
 ルーテル、アリスト・テレス、孔子、プラトンなど、偉人の音楽に対する名言を紹介してくださいました。「指導者は、一に人物、二に技能。」だからと言って、技能がいい加減でいいはずがない。正確な音程と技術を子どもたちに指導するために、スケールや和音の話。そして、共鳴する音への追求心。髙橋先生は、フルートの講師でありますが、長年鈴木鎮一先生の研究をされ、ともに過ごされ、スズキ・メソードを誤解なく語って伝えられる指導者なのではないか? と、改めて感じました。髙橋先生独特のユーモアのある講義を久しぶりに受講でき、とても楽しく充実した時間でした。


5月14日(日)北陸地区合同レッスンで髙橋利夫先生をお招きしました。 

・5月14日(日)13:00~16:30  いしかわ子ども交流センターホール(金沢市)

 まず、髙橋先生が舞台中央に立たれると最初に行なうお辞儀について、鈴木先生がおっしゃられたのは「ただの儀式ではなく生命あるものに対して敬意をこめてお辞儀をすること」でした。「僕も80歳になるけど、まだ元気だからお互いに敬意を表してお辞儀してみよう」とおっしゃられて、お辞儀をされました。これがスズキ・メソードの基本であることをお話しされました。

 次に「楽器を弾くことはスポーツと同じ。準備練習が大事」ということで、深呼吸の仕方や背骨が丈夫になる運動、人前で演奏する時にあがらない体操、指がよく動くようになる運動をしてから楽器を弾くと疲れにくいと説明をされてから実際にみんなで行ないました。


 そして、いよいよ、みんなで、「キラキラ星変奏曲」をひと通り演奏し、終わると抑揚のつけ方を短い音は木魚の響きを真似し、長い音はお鈴を使いながら、いろいろなリズムの弾き方も鈴木先生の演奏を交えながらどのように表現するかを歌いながら説明をされました。

 次の「フランス民謡」では堤 剛先生の演奏をCDで聴いたあと、エベレストの頂上から鳥になって飛んでいるように舞い降りてこようと提案されました。最後には、しっかりと景色を眺めてこようということも付け加えられました。

 「習作」でも鈴木先生の演奏を聴いてから起承転結という音楽の作りの説明と、「アウフタ
クトや曲の盛り上がりの部分もしっかり作るように」、そして「終わりは静かに終わるように」とお話しされました。

 「狩人の合唱」ではベルリン・オペラ劇場合唱団の男性コーラスの演奏を聴かせてくださいました。そして、「一緒に歌ってごらん」と促されました。みんな恥ずかしがっていましたが、髙橋先生が歌いながら合わせてみると躍動感に満ちた演奏となっていました。

 そして「アマリリス」では、髙橋先生が31歳の時に録音された演奏を聴いたあとに演奏しました。ガヴォットという舞曲で、「アウフタクトは日曜日、次の小節からは月曜日」という例えで立ち上がりの変化を感じるようにとのことでした。

 「さくらさくら」は、演奏する前に、往年の名ソプラノ、伊藤京子さんの歌を聴きました。歌詞の説明もされて日本人としてのレパートリーにふさわしい曲であることや同じメロディの中にも変化が必要ということもお話されました。

 髙橋先生の講演ではフルートを始められたきっかけや鈴木先生やモイーズとの出会
い、スズキ・メソード フルート科の創立までの道のりなどをお話しされました。アメリカでは14の州立大学を含む50の大学にスズキ・プログラムという教科が入っていて、22の大学ではスズキの教学法があり、スズキ・フルートメソードについて22の博士論文に登録されているということです。

 実際に鈴木先生とお話されていた当時の様子が髙橋先生のお話から私たちにもいきいきと伝わってきました。

 最後に、これまで髙橋先生には20年ずっとお世話になっていますが、フルート科創立までのいきさつや、鈴木先生との貴重な体験談など初めて伺うお話も多く、改めて鈴木先生と髙橋先生の素晴らしさを感じることができました。

報告・摺出寺敬子(北陸越地区指導者)

5月14日(日)OB・OG会第10回記念演奏会で、
フルート オブリガートと弦楽のアンサンブルをご披露しました。 

・5月14日(日)国立オリンピック記念青少年総合センター大ホール

 今回のOB・OG会コンサートでは、第10回記念にふさわしく、才能教育研究会名誉会長の豊田耕兒先生をゲストにお迎えして、テレマンのヴィオラ協奏曲ト長調が演奏されました。豊田先生はお会いするといつも素敵な笑顔でお迎えしてくださいます。そのお人柄のとおりの温かい深みのあるヴィオラの音色でした。特に第3楽章は引き込まれるような深い豊かな響きに満ちていました。

 そのすぐ後に、光栄なことにフルートのオブリガートと弦楽のアンサンブルを演奏しました。昨年以来、各地で好評のフルートのオブリガートによるアンサンブルです。今回新しいメンバーが加わり、5人でフルートを演奏しました。
・狩人の合唱(ウェーバー)
・ガヴォット(ゴセック)

・習作(鈴木鎮一)
・楽しい朝(鈴木鎮一)
・アレグロ(鈴木鎮一)
 OB・OG会の弦楽合奏に子どもたちも加わり、賑やかなアンサンブルとなりました。豊田先生もとても関心を持ってくださり、「フルートが良かったですね〜」と褒めていただきました。
 参加したOBの感想です:後ろから弦楽の音が大きく聴こえてくる中で、オブリガートを吹いたのはとても楽しかったです。今後、曲の数を増やし、こうして弦楽器と一緒にアンサンブルができる機会を増やしていきたいと願っています。
 この日の最後には、前半のプログラムである第22回アンサンブル・フェスティバルに参加していたヴァイオリンとチェロの子どもたちも多数参加して、「キラキラ星変奏曲」を演奏。ここでもフルートのオブリガートとの合奏になりました。


4月4日(火) 「春休みこどもフェスティバル」が開催されました。

 

 
 4月4日(火)きゅりあん 大ホール(大井町駅前)13:30開場、14:00開演です。ヴァイオリン、チェロ、フルート科の生徒が受講する全員一緒のグループレッスンでは、フルート科の創始者であり、音楽表現法の専門家である髙橋利夫先生が、アイデアにあふれた楽しいレッスンをしてくださいました。  
 そしてスズキ出身の二人の演奏家、チェロの中木健二さん、ヴァイオリンの印田千裕さんによるコンサート、早野会長の講演「スズキ・メソードが育む<生きる力>」がありました。楽器体験コーナーもありました。盛りだくさんなプログラムで充実した一日となった様子が、スズキ・メソードのWebマガジン「マンスリースズキ4月号」で詳しく紹介されています。 

→マンスリースズキ4月号
 
①14:00~16:00  グループレッスン
   キラキラ星変奏曲
   フランス民謡
   さくらさくら
   ガヴォット(ゴセック)
   狩人の合唱(ウェーバー)
   ユーモレスク(ドヴォルザーク)
 
②16:30~17:30  スズキ出身の演奏家によるコンサート

   チェロ 中木健二さん  
       バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番 
   ヴァイオリン 印田千裕さん  
       クライスラー:前奏曲とアレグロ(プニャーニのスタイルによる)
       幸田延:ヴァイオリンソナタ第2番 / 
       サン=サーンス:序奏とロンドカプリチオーソ 
 
③17:30~18:30  講演「スズキ・メソードが育む<生きる力>
     会長 早野龍五


2017年2月23日(木) 髙橋利夫先生による音楽表現法の研究会を開催!

 
 
  2016年3月末に引退された髙橋利夫先生が、79歳のお誕生日を迎えられたので、そのお祝いの会と合わせて、先生に音楽表現法の研究会をしていただきました。久しぶりにお会いした先生はお元気で、以前と同じような密度の濃い研究会となりました。
 
 今回の曲は、パブロ・カザルスの演奏で有名なカタロニア民謡の「鳥の歌」でした。
 
 マルセル・モイーズの下で勉強されていた1966年と1967年のマールボロ音楽祭で、カザルスと間近に接し、その演奏や指導から学んだことを話してくださいました。カザルスの発音法は精巧な鐘の響きを思わせるもので、モイーズが生まれ故郷のサンタムールの鐘の音からインスピレーションを得たのと共通のものがあること、弦の奏法だが、フルートにとっても多いに参考になること、鈴木先生の著書「音楽表現法」には「拍子の間の名人・・それは音楽表現の名人であり演奏の名人でもある」と記されていて、カザルスの演奏から、この曲を学ぶことの大事な意味を、まず話されました。
 
 そして、音を出す前に、いくつもの体の動きを組み入れた恒例の体操を行ない、全身をよくほぐしました。それからトナリゼーションの練習。4分音符をいかに歌うか、自然なディミヌエンドがいかにできるかが大事。いつものように低音部、中音部、高音部の順にダイナミクス、カザルスヴオーのダイナミクスを行ないました。
 
 そして「鳥の歌」、カザルスの演奏テープを聴きながら、「拍節法」metricsを学びました。拍子の切れ目(フレーズの切れ目)を聴く、どこに山があるか、アフタクトの音の溜めを聴くなど、演奏をただ聴くのではなく、どのように聴くのかを講義していただきました。
 
 ここまでで予定の2時間は過ぎてしまい、2曲めのモーツァルトのアンダンテは、オーレル・ニコレの演奏を聴いて、ひと通り吹きましたが、時間が足りません。
 
 髙橋先生が日々研究されている「音楽表現法」を、これからもお元気で私たちに伝えてくださることを願っています。


2017年1月9日(月・祝) 新年吹き初め会開催!

 

 
 新年早々の1月9日(月・祝)、国立オリンピック記念青少年総合センターで、「新年吹き初め会」を開催しました。午前中の2時間半は、昨年、フルート科教授に新しく着任された宮前丈明先生によるグループレッスン。グループレッスンは初歩の生徒から上級生までが一緒に演奏する、スズキ・メソードならではの練習法です。お互いの音を聴きながら、この日は音楽的な表現を高めるための様々なアプローチを行ないました。
 
 初歩の曲では、「メリーさんの羊」を音楽的に演奏すること。「きらきら星変奏曲」では、響きを客席に届くよう、音の形を聴きながら吹くこと。グルックの「メヌエット」では、柔軟にピアニッシモを出すこと。「かっこう」ではフレーズを大きく取ることなど、一つの曲ごとに音楽性を豊かにする大切なワンポイントが伝授されました。
 
 上級生には、ブラベーの「ソナタ」で、リズムの面白さを出すために自分なりのアイデアを考えてみること、バッハの組曲第2番の「ポロネーズ」では、短い音に命を与えることを目標に、音を磨いていきました。
 
 午後のマスタークラスでは、最初、緊張していた生徒たちが、宮前先生のレッスンにどんどん引き込まれ、本人が驚くほど上達していく姿が見られました。
 
■フルート科委員長 中田英里先生からのコメント
「前日に関東地区指導者を対象とした新年研究会において、講義と演奏をしてくださり、お疲れが出られているのではと心配していましたが、早朝からのレッスンにも関わらず、パワフルに生徒たちをご指導くださり、感謝しきれません。レッスンを終えた生徒たちは宮前先生からパワーを注入してもらい、キラキラと輝いているように感じました。これから1年間、先生から学ばせていただいたことを糧に、生徒ともども進んで行きたいと思います」


2017年1月8日(日) 関東地区新年研究会で宮前丈明先生が講演。
さらには「カルメン・ファンタジー」の演奏も! 

 関東地区指導者会が主催する恒例の「新年研究会」が、新春1月8日(日)13時30分から、ホテルグランドヒル市ヶ谷で開催されました。ヴァイオリン科・チェロ科・フルート科の先生方向けに行なわれた基調講演には、2016年春にフルート科教授に就任された宮前丈明先生が登場され、「脳の発達と音楽教育」のタイトルで、講演をされました。

 

 宮前先生は、9歳よりスズキ・メソードでフルートを始め、髙橋利夫氏に師事。 1977年、巨匠マルセル・モイーズ氏のマスタークラスを最年少11歳で受講。 以降、モイーズ氏の勧めにより同氏の自宅などで集中特訓を受けました。 北米フルート協会やカナダにてソロリサイタルを行ない、アメリカ・スズキ・フルートスクールの設立にも貢献。 その後、医師免許・医学博士を取得し、医学研究に10年間携わった後、フルート奏者として本格的な活動を再開。 ルイ・モイーズ氏のもとで研鑽を積みました。英国トリニティ・カレッジ・ロンドン演奏家ディプロマ取得。 レオポルド・ベラン国際音楽コンクール第1位をはじめ、欧米の国際音楽コンクールにて受賞多数。 日本、米国、欧州にて活発に演奏活動を行なうとともに、医学的見地も取り入れた生理学的に合理的で、無理のないアプローチをモットーとした奏法体系を構築。音楽学校や大学でマスタークラスを行なうなど、指導活動を展開されています。

 

 
この日は、こうした宮前先生の二つの姿を同時に見られる形となりました。一つは、脳科学者としての側面です。現在も米国ピッツバーグ大学の上席研究員として研究活動を続けられるその研究活動の一旦を紹介してくださいました。お話は、早期の楽器教育の効果は、あらゆる情操教育の中で、最も広範な脳部位の活性化と機能の開発に機能すること。「耳から覚える」スズキ・メソードは、耳と脳の運動機能の回路を発達させることなどが紹介されました。
 
 もう一つは、音楽家としての側面です。この日は、全科の指導者が一堂に会した懇親会の席で、超絶技巧曲で知られる「カルメン・ファンタジー」(ビゼー作曲、ボルヌ編曲)の素晴らしいフルート演奏を披露(ピアノ:ピカリ直美先生)。先生方を魅了しました。
 
 全科の先生方を前に、基調講演をされた早野龍五新会長から最後にがっちりと握手された宮前先生の笑顔が印象的で、新年にふさわしい門出となりました。


10月30日(日) 第52回甲信地区大会 速報!

 

 
 
 10月30日(日)、長野県上田市で第52回甲信地区大会が行なわれました。新しく立派なホールの上田サントミューゼでの開催でしたので、生徒はもちろん指導者までどんな響きがするのかワクワクしながら会場に入りました。木目を基調とした落ち着いた趣のホール。舞台上のリハーサルで音を聴いた時、少ない人数でも十分に会場に響き渡るのを聴き、とても安心しました。
 
 ヴァイオリン科の上級生の演奏から始まり、チェロ科、フルート科、ピアノ科の演奏、最後は全科の合奏と繋がり、ここで昨年完成した合奏曲のフルートパートのオブリガードを演奏しました。大勢のヴァイオリンやチェロに混ざり、演奏に綺麗な彩りを添えられたのではないかと思います。 
 
 フルート科の演奏では、ドリゴ作曲の「セレナーデ」のカデンツァを3人で演奏し、アレグレット、メヌエット3番、ロングロングアゴーを二重奏で演奏し、最後に7人全員でメリーさんの羊変奏曲で華やかに終わりました。カデンツァを複数の人数で演奏するのは甲信地区フルート科では初めての試みでしたが、上級生はよくがんばりました。
 
 このような立派なホールで演奏できる経験は、力をつける絶好のチャンスです。生徒の皆さんは緊張しながらも日頃の練習の成果を、思いっきり発揮できたのではないでしょうか。

 
 次は諏訪のカノラホールです。来年に向けてまたがんばりたいと思います。


10月23日(日) 髙橋利夫先生によるグループレッスンと音楽表現法 報告

 この催し物は、東濃支部のヴァイオリン科の先生の、毎年行なわれる全国指導者研究会での髙橋利夫先生による「音楽表現法」の講義がとても素晴らしいので、自分たち指導者だけでなく、生徒さんやご父兄の方向けに、何かご指導いただけないかしら…?という思いから始まりました。と言ってはみたものの、ヴァイオリン、チェロ、フルートの生徒たちを一度にどのようにレッスンしていただけるのか、私たち、フルート科の指導者には、なかなか想像ができませんでした。 

 
 ヴァイオリンの先生が髙橋先生に、「支部の親子対象に何かご指導をお願いしたいのですが」と電話で相談いたしました。
 
 高橋先生は「そうだねえ、鈴木先生の作られたヴァイオリン指導曲集第1巻から3巻までは非常に大切だから、作曲家の魅力ある魂により近づくような勉強をしたいね。グループレッスンがいいだろうね」とお答えくださりました。
 
 ヴァイオリンの先生が「え? グループレッスンですか? でも生徒はヴァイオリン科、チェロ科、フルート科がいますし、そもそも髙橋先生がグループレッスンをされる場面に一度も遭遇したことがありませんが…」と、尋ねると、「できますよ! 曲はその場で宝くじで選ぶのもおもしろいね」と、引き受けてくださったということです。

 
 髙橋先生が快諾してくださり、東濃支部の指導者、役員のお母様方の皆さんが、とても楽しみに、準備をすすめてまいりました。東濃支部以外にも、主に東海地区の先生方に呼びかけました。
 
 10月23日当日は、会場一杯の生徒さん約120名、保護者の方約80名が集まりました。指導者も15名参加しました。大勢の生徒さんが参加してくれて、本当に嬉しかったです。広い会場を準備しておいて良かった!!

 
 「鈴木先生は“いのち”をとても大切にされた方です。レッスンの最初に、なぜ互いにお辞儀をするのかわかりますか? 生きている者同士、価値は同じだからですよ」と“礼”で始まりました。
 
 そして、「キラキラ星変奏曲」(Vn.鈴木鎮一先生、Pf.鈴木静子先生)をまず聴かせていただき、グループレッスンは始まりました。それぞれのリズムの意味をお話ししてくださって、みんなで歌ってみたり何度も弾いてみたりして、生きたリズムとはこういうものだと教わりました。1巻〜3巻の中から、なるべく3つの科の生徒が一緒に弾けるように何曲か選んでレッスンをしていただきました。
 
 髙橋先生は、今日のレッスンのために、名人の演奏の録音をたくさん用意してきてくださり、生徒さんたちに曲を弾く前に聴かせてくださいました。
 
 鈴木先生の演奏の他にも、「バッハのメヌエット」をウィリアム・プリムローズのヴィオラ演奏で、また「狩人の合唱」は原曲の男声合唱、「ユーモレスク」は髙橋先生の師事されたマルセル・モイーズのフルートと、私たち指導者もあらためてその演奏の素晴らしさに感動をしてしまいます。
 
 休憩の後は、チェロ科の「白鳥」をパブロ・カザルス、続いてヴァイオリン科の「フィオッコのアレグロ」をプリムローズと、それぞれお手本を聴いてはレッスン、また聴いてはレッスン。最後に、3科斉奏で「荒城の月」(テナー藤原義江を聴いて)、「さくらさくら」(ルイ・モイーズのフルートを聴いて)をご指導いただきました。 
 
 「子どもたちは直感がすごいからね」と髙橋先生はおっしゃいます。また、スズキ・メソードは感動から始まったということもよくお話しされます。名人の演奏を聴き、感動し、受け取り、こんなにたくさんの仲間と一緒に演奏できたことは参加した生徒さんたちにとって素晴らしい体験になったのではないでしょうか。
 
 また、私ども指導者は松本の音楽院(指導者になるための学校)で髙橋先生に「音楽表現法」や「弦楽合奏」を指導していただきました。今日は指導者も生徒さんたちと一緒にヴァイオリンやチェロ、フルートを演奏しました。生き生きと弾いている姿が印象的でした。
髙橋先生は、今日参加した指導者に「生徒さんたちをよろしくお願いします」とおっしゃって、松本へお帰りになりました。
 
 また、ご指導いただけることを願って、報告を終わります。


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